最初は重量や回数よりも「フォーム」を身につける

第6回 実際のトレーニングメニュー編 最初に「フォーム」を身につける 50代の筋トレ

どうもmusclefit.tech編集長のKAIです。

筋トレを始めたばかりの頃、私は本気で「重い=筋肉がつく」と思っていました。

せっかくジム代を払って通っているんだから、少しでも重いダンベルを持ち上げたい。見栄もあったと思います。自分が本来扱える限界を超えた重量を選び、フーフー言いながら無理やり持ち上げていました。

ですが、今振り返ると完全に間違いでした。

重量を上げると、フォームは一瞬で崩れる

重量を上げるとベンチプレスのフォームが崩れることを示した比較図

自分の筋力に合わない重さを持つと、きれいなフォームなんて維持できません。

例えば、胸を鍛える種目をやっているはずなのに、重すぎるせいで腕や肩ばかりに力が入ってしまう。「なんとか持ち上げよう」と反動を使ったり、背中を大きく反らせたり……。

結果、狙った胸には全然効かず、翌日痛むのはなぜか「肩」や「肘」。 筋肉を育てるためにジムへ行っているのに、体を痛めて休む羽目になる。完全に悪循環でした。

YouTubeで見つけた「目からウロコ」の事実

「なんでこんなに頑張っているのに効かないんだろう?」

そう疑問に思ってYouTubeで解説動画を見漁るようになって、ようやく気づいたんです。大切なのは「何kg持つか」ではなく「どう動かすか(フォーム)」だということに。

プロの解説通りにフォームを直してみたら驚きました。同じ種目でも、手首の角度やひじの位置を少し変えるだけで、効く場所がガラリと変わるんです。

正しいフォームさえ作れれば、無理に重いものを持たなくても、狙った筋肉にガツンと刺激が入る。変なところに力が入らなくなった分、怪我の心配も一気に減りました。

「重量を下げるのは負け」ではない

ジムに入りたての頃は、どうしても「何kg持てたか」「何回できたか」という数字を追いかけたくなります。男心(あるいは達成感)として、その気持ちはすごくよく分かります。

でも、初心者のうちは一度そのプライドを捨てたほうが結果的に近道です。

  • 10kgでフォームがグラつくなら、迷わず8kgに落とす。
  • 8kgでも崩れるなら、6kgまで下げる。

「重さを落とすのはカッコ悪い」と感じるかもしれませんが、決して負けではありません。ぐらついた10kgを無理やり3回挙げるより、正しいフォームでピタッと止めて効かせる8kgの10回のほうが、筋肉にとっては100倍価値があります。

フォームが崩れているサインは、自分でも気づける

「自分のフォームが正しいのか分からない」——これが一番の悩みだと思います。毎回トレーナーに見てもらえるなら理想ですが、なかなかそうもいきません。ただ、フォームが崩れているときには、はっきりしたサインが出ます。

  • 挙げるときに反動(勢い)を使っている
  • 動作の途中で一瞬ピタッと止められない
  • 息が完全に止まり、顔が真っ赤になっている
  • 狙った筋肉ではなく、肩・肘・腰など関節のあたりに張りや痛みが出る
  • 左右で挙がり方が明らかに違う

目安はシンプルです。10回のうち最後の2回でフォームが崩れるなら、その重量はまだ早いということ。逆に、10回を通して同じ軌道で動かせているなら、いまの自分に合った重量です。

翌日の筋肉痛の場所も、いい答え合わせになります。胸の種目をやったのに肩の前側だけが痛いなら、狙いが外れていた証拠です。

迷ったら「あと1段階、重量を落とす」

これから始める方にぜひ試してほしいのが、「自分が思っているより、あと1段階軽い重量を選ぶ」ことです。

最初は「え、こんなに軽くて意味ある?」と物足りなく感じるかもしれません。 でも、その軽い重量で、動作をコントロールしながら「今、胸の筋肉が縮んでいるな」「背中に効いているな」と意識して動かしてみてください。今まで感じたことのない強烈な刺激が入るはずです。

  1. 正しいフォームを覚える
  2. 狙った筋肉にしっかり効く
  3. 筋力がつく
  4. 結果として、扱える重量が上がる

順番は必ずこれです。焦って飛ばす必要はありません。

フォームを固めるための3つの習慣

フォームは気合いではなく、仕組みで身につきます。特別な道具もいりません。

  • 横からスマホで動画を撮る:鏡は正面しか映せません。バーベルやダンベルの軌道、背中の丸まりは、横から撮った10秒の動画のほうがはるかに正確に分かります。
  • 最初の1〜2セットを「練習セット」にする:軽い重量で動きを確認してから本番のセットに入ると、重量を上げても崩れにくくなります。ウォームアップとフォーム確認を兼ねられます。
  • 種目を増やしすぎない:あれこれ手を出すより、基本種目をいくつかに絞って動きを固めたほうが、結果的に体は早く変わります。

特に動画の効果は大きいです。自分では真っ直ぐ下ろしているつもりでも、映像で見ると肘が開いていた、というのは本当によくあります。

50代の筋トレは「怪我をしない」が最優先

ジムで両腕を交差させ、50代の筋トレはケガをしないことが最優先だと示す図解

特に私と同世代である50代からの筋トレは、若い頃と同じ感覚でやると本当に危険です。20代なら多少フォームが崩れてもパワーで押し切れますが、50代でそれをやると、肩や腰の関節を一発でやられます。

怪我をして1ヶ月休むことになったら、それまでの努力が台無しです。

それなら、少し軽い重量で綺麗なフォームを保ち、コツコツ続けるほうがはるかに賢い選択です。筋トレは短期決戦ではなく、これからの人生を元気に過ごすための「習慣」ですから。

「何kg持ち上げられるか」自慢は一旦横に置いて、まずは「正しく狙ったところを動かせているか」。

最初は軽くても全く恥ずかしくありません。効かせる感覚さえ掴めれば、筋肉は必ず後からついてきます。

まとめ|順番を守れば、重量は後からついてくる

正しいフォームを覚える → 狙った筋肉に効く → 筋力がつく → 扱える重量が上がる。この順番さえ守れば、遠回りに見えて一番の近道です。

重量は、あくまで結果として後からついてくるもの。まずは軽い重量で「効かせる感覚」を掴むことに集中してみてください。

次に読む

この記事を書いた人
KAI
KAI

MuscleFit(MISERU LAB)編集長。50代トレイニー。約8年前に筋力トレーニングを始め、独学での試行錯誤の末に「筋肥大には正しいフォームと体のメンテナンスが欠かせない」という答えにたどり着く。体が変わるにつれて既製服が合わなくなった自身の経験から、鍛えた身体を最もカッコよく魅せるためのウェア情報を発信するMuscleFitを立ち上げた。ブランドごとのサイズ感やシルエットを、実際の着用と検証にもとづいて比較している。

KAIをフォローする
50代の筋トレ
KAIをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました